勝山のご紹介

 勝山市は、白山の南西(福井県の北東部)に位置し、周辺は1,000m級の山々に囲まれ、市街地は九頭竜川の流れに沿って形成された河岸段丘に位置する水と緑の豊かな田園都市です。この地形や気候を利用し、明治以来繊維産業が発達してきました。

 勝山エリアを代表する平泉寺は、717年に泰澄大師が白山を開山する際の登拝口として開かれ、その後、白山を目指す越前禅定道の起点となり、中世の巨大宗教都市として繁栄していました。1574年に一向一揆によって全焼し規模は縮小したものの、発掘調査で見つかった遺構から偲ばれる当時の姿や苔生した境内は、多くの人々をひきつけています。

 冬にはたくさんの雪が降り、白山連峰の雄大な景色に包まれたスキージャム勝山には、毎年30万人もの方が西日本最大級のゲレンデを楽しんでいます。北谷地区では、冬の暮らしに適応した「鯖の熟れ鮨し」等の食文化や白山麓地域共通の建築様式など、独特の文化が今も受け継がれています。また、ミチノクフクジュソウや池ケ原湿原の保全活動等の市民活動も盛んです。

 勝山エリアでは、太古の自然に触れることもできます。約1億2000万年前に地上を闊歩していた恐竜化石が数多く発見されており、福井県立恐竜博物館やかつやま恐竜の森で、他ではなかなか味わうことのできない化石発掘体験を楽しめます。

 

勝山エリア

3つの機能

白山平泉寺


 
 白山平泉寺は、霊峰白山の越前側登拝口に開かれた白山信仰の拠点寺院で、717年泰澄によって開かれたと伝えられ、中世にかけては白山信仰を背景に強大な宗教勢力を誇りましたが、1574年の一向一揆により全山が焼失しました。
 その後、再興しましたが、境内は10分の1程度に縮小し、明治の神仏分離令により寺号を廃止し、白山神社となりました。かつての境内全域は国史跡に指定され、白山神社一帯は白山国立公園に指定されています。


【団体名】平泉寺白山神社
【連絡先】白山平泉寺

平泉寺清掃活動


 
 平泉寺白山神社は、国史跡で日本の道百選、かおり風景百選、美しい日本の歴史的風土百選等に選定されています。
 特に境内の苔が美しく、地元の平泉寺区では毎月清掃活動を続けています。また、毎年春には平泉寺区住民と共に沢山のボランティアによる一斉清掃や、白山平泉寺サポーターズクラブ会員による定例清掃により、景観の保全及び環境美化と苔の保護に努めています。


【団体名】平泉寺町平泉寺区
【連絡先】平泉寺区事務所 0779-87-1202

白山平泉寺参道燈明プロジェクト


 
 白山平泉寺参道燈明プロジェクトは、「歴史探遊館まほろば」から「精進坂」を経て、「平泉寺白山神社の本殿」までの約600mを竹燈籠でライトアップする事業です。冬季の平泉寺は静寂と雪に包まれたホワイトゾーンで、平泉寺町まちづくり推進協議会のメンバーが厳冬期の大晦日の参道を、心温まる燈明で浮かび上がらせて来訪者のおもてなしをします。


【団体名】平泉寺町まちづくり推進協議会
【連絡先】平泉寺公民館 0779-88-0866

白山禅定道トレイルマラソン


 
 禅定道は修験者の修行の1つで、山頂へ至る道を指し、越前禅定道は泰澄大師が最初に切り開いた正面のルートであり、古来より白山への玄関口として平泉寺を中心に栄えていたことから、「白山禅定道」ともよばれていました。
 白山禅定道トレイルマラソンは、越前禅定道のうち平泉寺白山神社を経て、標高1,360mの伏拝まで標高差1,200m全長10kmを駆け上がるマラソンで、地域住民や市、ボランティアで運営されています。


【団体名】白山禅定道トレイルマラソン実行委員会
【連絡先】白山禅定道トレイルマラソン

ミチノクフクジュソウの保護活動


 
 ミチノクフクジュソウは、勝山市が天然記念物に指定し、環境省のレッドデータブックの絶滅危惧2類にも指定されており、小原ECOプロジェクトが村岡小学校の児童と毎年保全活動を続けています。
 この活動は春と秋に行われ、春は下草刈りとミチノクフクジュソウの観察記録、秋には刈った草の収集作業を行っています。活動には、国や県、市の職員も指導協力を行っています。


【団体名】小原ECOプロジェクト
【連絡先】小原ECOプロジェクト

池ケ原湿原の保全活動


 
 池ケ原湿原には、オオミズゴケやミズチドリ、トキソウなどの貴重な湿地性植物が生息しています。これらの湿地性植物を守るため、地域住民や平泉寺小学校の児童・保護者、県内各地から集まったボランティアにより、ヨシ刈りなどが行われています。
 また、湿原を使った観察会や刈り取ったヨシを活用して、ヨシズ作りなどが地域や学校で行われています。


【団体名】池ケ原湿原連絡協議会
【連絡先】福井県自然保護センター 0779-67-1655

クリーンアップ九頭竜川


 
 クリーンアップ九頭竜川の取り組みは、勝山の宝の1つである九頭竜川の清掃活動を通して身近に感じ、より自分達の住む町を自らきれいにしていく中で、我が町の愛着を高めていくことを目的とし、2004年より毎年開催されています。近年では、市内の中学校や企業、一般市民など参加者の輪が広がり、1,000名を超える参加者が九頭竜川の清掃に取り組んでいます。


【団体名】勝山市市民生活部市民課
【連絡先】勝山市市民生活部市民課生活環境グループ 0779-88-8104

外来種駆除活動


 
 勝山市では、オオキンケイギク、セイタカアワダチソウ等の外来種駆除活動を、市内各地域で行っています。毎年実施する、法恩寺山有料道路沿いの駆除活動には、市内企業を始め、沢山の市民が参加し、数kmにわたってオオキンケイギクを駆除しています。
 外来種は繁殖力が強いため、勝山の原風景を守るためにも市民の皆さんと共に継続的な駆除活動に取り組んでいます。


【団体名】勝山市商工観光部ジオパークまちづくり課
【連絡先】勝山市商工観光部ジオパークまちづくり課 0779-88-8126

外来植物除去/赤兎山


 
 平成28年度 白山国立公園外来植物除去イベント(赤兎山)。福井県大野市と勝山市にまたがる赤兎山に侵入した低地性の植物(オオバコ)の除去作業が行われました。

除去量:
○オオバコ ・小屋周辺 2.93kg ・赤兎山山頂 0.01kg ・登山道 2.02kg
○シロツメクサ ・大舟山分岐 0.08kg
○エゾノギシギシ ・小屋周辺 1.05kg


【団体名】NPO法人 環白山保護利用管理協会
【連絡先】NPO法人 環白山保護利用管理協会 TEL:076-273-2822

化石発掘体験


 
 勝山市北谷町杉山には、手取層群と呼ばれる地層があり、日本最大の恐竜化石発掘現場です。
 野外恐竜博物館や恐竜の森では、実際に発掘現場から持ってきた石を叩く発掘体験ができ、化石に興味のある子どもや大人が発掘現場で見つかった化石や調査の歴史なども学ぶことができます。化石発掘体験には福井県立恐竜博物館が指導、協力を行い、見つけた化石について研究員等から詳しい解説も聞くことができます。


【団体名】福井県立恐竜博物館、NPO法人恐竜のまち勝山応援隊
【連絡先】福井県立恐竜博物館恐竜のまち勝山応援隊

鯖の熟れ鮨し


 
 勝山市北谷地区の冬の伝統食品「鯖の熟(な)れ鮨(ず)しは、雪深い北谷地区で江戸時代から冬場の貴重なタンパク源にされた保存食です。毎年11月に入ると1週間ほど塩漬けした鯖の開きに、麹と生姜を混ぜた酢飯を詰め漬け込み、気温の低い時期にじっくりと発酵させます。鯖の熟れ鮨しは、1月に市内で開催される歳の市や、2月の勝山左義長などで販売され、購入者が列をなして好評を得ており、地域の誇りと活力につながっています。


【団体名】(企組)鯖の熟れ鮨し加工グループ
【連絡先】小林代表携帯 080-1968-6931

のむきのエゴマ


 
 勝山市の「わがまち元気事業」を契機に、地域に古くから食されていた「えごま」を特産品にする取り組みにより商品化されました。生産農家と一体になって「えごま」の育苗から、収穫、搾油など、商品化に至るすべての工程を地元で行っており、福井県のフロンティア事業奨励賞を受賞するなど、地域振興の一翼を担っています。
 えごまは血行やお肌にとても良い成分が含まれていることが分かり、健康食品として注目されています。


【団体名】㈱のむきのエゴマ
【連絡先】(株)のむきのエゴマ

小原地区古民家再生事業


 
 小原集落の民家は、山の暮らしを伝える伝統的な白山麓地域共通の建築様式です。小原の木材を使用した建築群は、伝統建築技術研究の価値があるとして福井工業大学と連携し、学生の実地研究として古民家修復にあたり、集落出身者とともに集落景観保全に取り組んでいます。また、再生した古民家で、地域資源を利用した体験ツアー等のプロジェクトを組み、観光振興、地域振興、環境・資源保全をコンセプトに地域再生に取り組んでいます。


【団体名】小原ECOプロジェクト
【連絡先】小原ECOプロジェクト

谷のお面さんまつり


 
 谷区に伝わるお面さんまつりは、尉面や女面など4つの能面を礼拝し、1年の豊作を祈願する行事です。かつては「いんねん祭」として区長宅で祭事を行っていましたが、現在は地区の集会所を会場として能面を公開しています。
 面の由緒については諸説あり、天正年間の白山平泉寺焼き討ちの際、小原村の者が戦利品として持ち帰り、不吉なことがあったので川に投げ捨てられたものが、谷村で拾われ祀られたとも伝えられています。


【団体名】北谷町谷区
【連絡先】北谷町谷区長