白山ユネスコエコパークは、1980年に核心地域と緩衝地域のみで登録されたものの、そのプロセスが政府主導だったこともあり、地域にはほとんど認知されていませんでした。地域が動き始めたのは2012年頃で、エリアに含まれる4県7市村で協議を重ね、移行地域を設ける拡張登録をユネスコに申請することを決めました。そして2014年1月、白山ユネスコエコパークの今後の管理運営を担う団体として、白山ユネスコエコパーク協議会を設立し、2016年3月にはユネスコに拡張登録が認められました。
白山ユネスコエコパーク協議会は、4県7市村とNPO法人 環白山保護利用管理協会の12者で構成しており、それぞれの代表者が議決権を有する委員を務めています。現在は白山市長が協議会長を務めており、事務局を白山市役所内に置いています。
そのほかに、議決権を有しない参与として、日本MAB計画委員会にも所属する学識経験者や、白山信仰に関わる3神社(白山比咩神社、平泉寺白山神社、長滝白山神社)、農林水産省・林野庁・国土交通省・環境省の各地方機関が参画しています。また2014年8月には、国際発信を強化するため、国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニットが参画しました。
白山ユネスコエコパーク協議会には、幹事会と学術部会を設置しています。幹事会は4県7市村の幹部職員で構成し、事業の実行や調整を担っています。幹事会の下には、2つのワーキンググループ(以下、WGという)を設置しています。
移行地域での活動を中心に関係自治体及び関係団体間の協議と連携を進める関係自治体及び関係団体WGと、環境省や林野庁、県など、核心・緩衝地域の管理者間の協議と連携を進める核心地域・緩衝地域の管理者WGであり、白山ユネスコエコパーク協議会の活動の基盤となっています。